水晶体嚢外摘出術〜白内障の手術〜
水晶体の白濁が進行して、核が硬くなっている場合、また水晶体を支えるチン小帯が弱くなっている場合、超音波乳化吸引術を行うのは困難です
超音波乳化吸引術でも砕く事が出来なかったり、砕くのに時間がかかってしまうような、白内障の進行がかなり進んで硬くなった水晶体には、「水晶体嚢外摘出術」という方法が行なわれます。
水晶体嚢外摘出術とは
強膜を12mm程度切開したあと、そこから水晶体の核をそのままとりだします。
その後眼内レンズをはめ込んでから、傷口を縫合して終了です。
超音波乳化吸引術と比べて切開口が大きく縫合が必要なのが欠点です。
水晶体嚢外摘出術の流れ
局所麻酔をした後、強膜を12o程切開した後、前嚢を丸く切除します。
その後そのままの形で水晶体の核を取り出し周りの皮質を吸収して、後嚢だけを残した状態にして、眼内レンズを挿入して固定します。
あとは傷口を縫合して終了です。手術時間は超音波乳化吸引術が10〜15分程度なのに対して、水晶体嚢外摘出術は15〜30分程度かかります。
超音波乳化吸引術との違いは?
超音波乳化吸引術との違いとして、レンズを折り畳まずに挿入するという他に、手術時間も超音波乳化吸引術よりも長くかかってしまい、また、切開する長さも少し大きくなってしまうため、傷口を縫合しなければならないという特徴があります。
また、その縫合で角膜が歪んで乱視になってしまう事があるようです。また超音波乳化吸引術と比べると視力回復に時間がかかってしまうという特徴があります。
水晶体嚢外摘出術を受けるほど白内障の進行が進んでしまわないうちに手術した方が、術後の視力回復は早めに済むと思いますので、早期発見出来るように定期的に検査を受けるようにましょう。