交感神経β遮断薬
緑内障は何らかの原因で房水の排出がうまくいかなくなり、
その結果眼圧が上がることで発症します。
緑内障の点眼薬は、この眼圧を下げる事を目的にしているのですが、その眼圧を下げる方法として「房水が作られるのを抑える」方法と「房水の排出を促進する」方法の２つに分ける事が出来ます。
交感神経β遮断薬は「房水が作られるのを抑える」タイプで、眼圧を下げる効果の高い薬です。ただし副作用として、ぜんそくを誘発することがあるのでぜんそく患者は注意が必要です。
交感神経β遮断薬
交感神経にはαとβがあり、それぞれ存在する場所や働きによって
α1、α2、β1、β2に分類されます。
またβ遮断薬はβ受容体全体に作用するのかβ１にのみ作用するのかで
非選択性β遮断薬とβ1選択性β遮断薬に分かれます。
非選択性β遮断薬に比べてβ1選択性β遮断薬のほうが遮断する場所が少ないため効果が低いですが、副作用もすくなくなります。
主なものに非選択性β遮断薬はチモロール、β1選択性β遮断薬はベタキソロールがあります。
交感神経β遮断薬の作用
毛様体にあるβ受容体という所が刺激される事で房水が作られるのですが、β遮断薬は、このβ受容体刺激を遮断する事で房水の産生を抑える作用があります。眼圧を下げる効果が高いのも特徴です。
交感神経β遮断薬の複作用
目への局所的な副作用は少なく、かゆみなどが起きる程度なのですが、心臓への副作用で心臓の拍動が遅くなってしまう「徐脈」と呼ばれる現象が起きてしまったり、ぜんそくの発作などを招くという副作用があります。
[非選択性β遮断薬]
チモロール（チモプトール）
カルテオロール（ミケラン）
[β1選択性β遮断薬]
ベタキソロール（ベトプティック）
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