加齢黄斑変性症

抗VEGF療法は新生血管の成長を促すVEGF（血管内皮細胞増殖因子）の働きを抑えるVEGF阻害薬を眼球に注射することで新生血管を縮小させます。

VEGF（血管内皮増殖因子）は糖たんぱく質の一種で胎児の時に血管がないところに新たに血管を作る脈管形成また既存の血管から分枝伸長して血管を形成する血管新生をする働きがあります。

加齢黄斑変性滲出型では新生血管が脈絡膜から網膜にできてしまい新生血管が出血するなどして網膜に障害を起こします。この新生血管の成長を止めて縮小させるのが抗VEGF療法の目的です。

新生血管を抑える治療としてＰＤＴ(光線力学療法)がありますが、ＰＤＴは視力が落ちる可能性もありますので視力が0.6以上に保たれているときは行われません。その場合、抗VEGF療法が選択されることになります。

一回の治療は一分程度で終えることができますが、繰り返し注射を打たなければいけません。また新生血管が中心窩に及んでいる場合、保険適応がありますが、そうでない場合自費になります。

抗VEGF薬剤として「マクジェン」と「ルセンティス」が現在使われていますが、新薬も登場しており抗VEGF療法は加齢黄斑変性の治療法として今後期待されている治療法になります。

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